森の中の大きな木~Let's go to the new stage!~ 

とりあえず今、目の前にあることについて語ろう

時には「苦手なこと」にも、あえて取り組む

最近、世間ではよく「自分のやりたいこと&好きなことに取り組みなさい」というメッセージが発信されていますが、それとは逆に、 

時には「苦手なこと」にも、あえて取り組む

・・・というのも、実は大切なことです。

 「好きなこと・やりたいこと」に「5」取り組んだら、同じく「苦手なこと・嫌なこと」にもあえて「5」取り組む・・・そんな風に、自分にとってベストな加減を見つけて、上手にやりくりしていけば良いと思います。

というのも、ずっと「好きなこと」だけしていても、だんだん飽きてくるし、何より自分の中に蓄積されていく体験値が「好きなこと」一辺倒に偏りすぎてしまいバランスが悪くなるからです。

別に、「苦手なこと」を無理して「得意なこと」にしなくてもいいんだし、また、「嫌いなこと」を無理して「好き」になる必要もありません。

 でも、人生はいろいろなことを体験するためにあると考えたとき、ただ「好きなこと・やりたいこと」だけしかいない・・・という風では、自分の体験値が一方に偏ってしまい、非常にバランスが悪くなると思うのです。苦手なことは極力避けて、ただ「好きなこと」だけをやる・・・。これでは、世界が狭まり、「視野」も「心の器」も小さく収まり、『自分の枠』を超えて大きく広げることは非常に困難になるでしょう。

もちろん、「好きなこと」「やりたいこと」に没頭する時間も必要ですが、それとは別に、時には「苦手なこと」「やりたくないこと」「嫌いなこと」にも、あえてチャレンジしてみること。これも心がけてみてください。

そうすることで、もしかしたら新しい発見があるかもしれないし、苦手の原因が「食わず嫌い」だった場合は逆に夢中になれるかもしれないし、今まで知らなかった新しい世界に触れて面白い体験ができるかもしれないし、そこから新たな人脈が広がったり、慣れないことを体験して理解が深まるかもしれません。

また、その反対で、「やっぱり嫌だった」「これは無理だと感じた」という気づきを得ることも大事な体験です。やってみて「あーやっぱり自分はこれはダムだと感じた」と残念な結果になっても、それもまた大切な経験なのです。やってみて「初めて分かる」ということも世の中にはたくさんあります。自分のキャパや限界を知るために、苦手なこともやってみて、自分の反応を客観的に観察して分析してみる・・・。これも自分を知るためには必要なことです。

 

こんな感じで、もしかしたら体験したことを通して、今までは分からなかった「新しい魅力」や「自分の限界」を発見したり、今まで味わったことない「気持ち」や「感情」を得るかもしれません。それが、後々、自分の人生の糧になったり、自分の人間的な魅力経験から得た知恵に昇華することだってあります。

ですので、苦手だからと避けないで、一度やってみることも面白いと思います。

苦手であっても、あえて取り組んで、「好きでは無いけど、一応、やったことがあるし、普通にできる」という状態にしておくと、人生、どこかでそれが生きてきて「得」をするかもしれません。

人生に無駄なことは一切ありません。全ては自分に必要だから起きるのです。ですので、好き嫌いで簡単に取捨選択するのではなく、目の前に出てきたことは、とりあえずやってみる・・・。これも大切なことだと思います。

 

ちなみに一番避けたいのが自分に与える体験を選り好みすること・・・です。

あれは良いけど、これはダメ。それはOKだけど、あれは嫌。

特に生死病老に関することは、多くの人は忌み嫌って避けたり逃げたりしがちです。怖かったり、嫌だったり、自分には関係ない・・・と思って無視していたり・・・等。案外、多くの人が、身近に迫るこれらの問題については、すぐに蓋をしたがります。そして、見なかったふり・知らなかったふり・・・をして、自分から遠ざけようとするのです。

でも、生きている以上、生死病老の問題は避けては通れません。これらもただの経験・・・と受け入れて、自分の目の前に表れてきた出来事や現実を素直に受け入れて、淡々とこなしながら、体験を積み重ねていく・・・。これが大切だと思います。

特にその中でも、病気・老い・死は、嫌でも全ての人に平等に与えられることなので、逃げたり怖がったりしないで、受けて立つくらいの気持ちで向き合わなくてはいけません。

 現実に蓋をしないで、それが自分の現実なら素直に受け入れて、自分の気持ちに正直になり、それらを通して「自分の人生」を振り返ると良いと思います。そして、自分はどう生きたいのか?を常に問いながら、「自分の現実」から目を背けず直視して真摯に向き合い、自分のエゴやプライドと格闘しながら、自分に与えられた「目の前にある体験」を淡々とこなしていくことです。

 

特に今は、変化のエネルギーが強大な時です。

いつ何が起きてもおかしくない状態。心に感じたことがすぐに具現化してしまうし、逃げても隠れても自分の本心も本性も簡単に表に炙り出されてしまう時代です。そんななかで、「好きなことしかしない」のは、ある意味、体験の選り好みであり、非常にバランスが悪い生き方。後々、バランスの帳尻あわせで、ドカンといろんなことを体験させられるかもしれません。それでは、今は好きなことに思いっきり取り組めていても、その分、あとの人生のどこかで、苦手なことにも嫌でも取り組まなくてはいけなくなるかもしれません・・・。

それもそれで良いとは思いますが、やはり、その前に、自分で自分の体験のバランスを整えておくと良いと思います。

毎日の暮らしの中で「好きなこと」「苦手なこと」を半分こずつコツコツこなして体験していきながら、自分のモチベーションを明るく保ち続け、「苦手なこと」も「好きなこと」と同じように平等にクオリティ高くこなしていくことを目指す・・・。決して無理に好きになる必要は無いけど、「やりたくないこと」にも時にはチャレンジして、いろいろやってみる。頑張った自分を褒めたたえる。そんな日々の小さな積み重ねのような「チャレンジ」を、頭っから否定せず、嫌がって腐ることもせず、ゲーム感覚で丸ごと楽しんでみる・・・。どうせやるなら「楽しみ」に換える努力をしてみる。

それも、人生には必要なことだと思います。

 何事も、この世で体験したことは、全て「魂の糧」になります。体験こそが、魂を進化させるのです。そして、その体験に「良い」「悪い」のレッテルを貼るのは人間のエゴ。宇宙や神仏は、人間の経験の全てを「その人に必要な大切なこと」として受容してくださっています。ですから、人のことを気にするより、自分のことに集中して、自分の体験の質を高めていくことが大切です。

私たちは心の成長と魂の進化のために、こうして生きているのです。ですから、どんな体験も怖がらす、勇気を出して果敢に受け入れ、乗り越え、体験し尽くしてほしいな・・・と思います。あなたの魂に必要だから、今世でその体験があなたに与えられたのです。ただそれだけのことです。人生に起きる体験を上手に受け止め、上手に生かしてくださいね。