「良いこと」と「悪いこと」。
私たちは、人間の浅はかな知恵で「これは良いこと」とか「これは悪いこと」と価値づけし、勝手に「良し・悪し」を決めてジャッジし、「これはラッキーだった」とか「あれは不幸だった」と言って一喜一憂しています。
でも、もしかしたら、もともと「良い」も「悪い」もなくて、それは人間が自分の主観で勝手に決めつけているだけのことであり、今起きている全てのことは、もしかしたら未来の自分に必要なことなのかもしれません。
今の自分は「これは良いことだ」と思っていたとしても、長い目で見たら、自分では「いい」感じていたことが、実はそれほど良くはなく、むしろ逆に「あまり良くないこと」になるかもしれません。
あるいは、自分では「しまった!失敗してしまった!」と思い、深く傷ついて落ち込んでいたとしても、長い目で見たら、近い将来、この出来事がきっかけで自分の環境が大きく変わり、結果的には「最高によかったこと」になるかもしれません。
だから、簡単に「これは良かった」「これはダメ」と決めつけない方がいいのです。
今は、人間の浅はかさが優先し、個々で勝手に「いい」「悪い」と決めつけて受け止めていても、客観的に俯瞰してみたら、どれも自分の人生に必要な経験です。
そして、どんなことも全ては「ただの経験」でしかありません。
今は特に、コロナのこともあり、ちょっと先のことすら全く見通せない、不透明な時です。
先が全く読めない時にいるから、ますます不安になり、私たちは今までの癖でついつい未来を予測しようとします。予測して「こうなるはずだ」と教えてもらうことで
安心を得ようとしています。
でも、過去のデータや体験に基づいて「きっとこうなるだろう」と未来を予測し、先々の自分を期待していたとしても、今からはうまくいかないと思います。
何より「計画的に物事が進む」という従来の概念がすーと消えてしまったので、それなのに無理して予測通りに物事を動かそうとすると、宇宙からの自然の流れに反することになります。流れに逆らってはいけません。今は流れに乗っかっていく時です。
今後は、予測外のことが次々と起こるし、従来の常識では考えられない展開もどんどん起きていくでしょう。
でも、これが本来の「あるべき姿」だったのですよ。
人間の予測や計算の通りに物事が進んでいた時代そのものが、自然から見てみたら、実はかなり異常だったんです。
なので、ここから先は、今までの慣れ親しんだ価値観にとらわれず、頭の中を一度更地にして、何も考えないでサクサク決めて行動していくことが大事だと思います。
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過去の価値観では「悪いこと」と言われていたことでも、今の自分には「悪いこと」ではなく、次のステップに向かうための大事な鍵だったり、大切な人と出会うためのきっかけだったりします。
つまり、勝手に「これは悪いこと」とは決められない、断言できない…。そういう時に至っています。
だから、もう期待や予測はやめて、体当たりで体験して、どんどん自分の心身で確かめていくのが一番です。怖がらず、まずはやってみて、自分で検証していくのです。
物事は、実際に自分でやってみないと分かりません。
自分の感覚で、その感じを確かめてみることです。
また、興味があったり、やってみたいと思うことは、先々のことなど考えず、今の自分の心のままに行動に移すと良いと思います。
自分の中にブロックがあるのなら、そのブロックは外してしまいましょう。
ブロックを外して、自分に「どんどん体験してみてね」と背中を押してあげてください。
良いも悪いも関係なく、全てをフラットに体験していくことで、自分の中にある「思い込み」「決めつけ」も徐々に溶けて外れていくと思います。