森の中の大きな木~Let's go to the new stage!~ 

とりあえず今、目の前にあることについて語ろう

自分のなかの黒い部分に愛着をもつ 魅力に変える

 

誰の心のなかにも、必ず「黒い部分」や「闇」があるものです。

 私は、人間の心の闇や黒い部分に蓋をするのではなく、そういうものもちゃんと知っておいて自覚しておくことが大事だと思っています。

 第一、人間は綺麗事だけでは生きていけないし、この地球という星自体が、今までずっと綺麗事だけでは回っていかない仕組みになっていました。なので、これは仕方がないことなのです。

だから、自分の中にある「黒い部分」や「闇の部分」も、ちゃんと制しておかなきゃいけないと思うし、それらから逃げずにしっかり向き合って対処する術を身につけることが必要だと思うのです。

 そうそう、『毒を以て毒を制する』という言葉があるでしょう?

毒気の強いものは、毒のある状態でバランスがとれていたりするんですよ。毒があるからこそ、周囲と調和している…ということもあるのです。

 ・クリーン=素晴らしい

・ブラック=ダメ

 そういう発想は本当は正しくなくて、実は「自分の勝手な思い込み」&「決めつけ」だと気づいてくださいね。

 

◇◇◇

 

自然の生き物のなかにも、普通に「毒をもっている生き物」が存在しているのです。

だから、毒(闇や黒い部分)を持つことは決して悪いことでは無いんです。

大事なのは、毒があろうと無かろうと闇が深かろうが浅かろうがそんなのは関係なく、みんな同等に存在して調和していることです。

 

だから、むやみやたらと毒を消して毒を排除すればいいってもんじゃなく、毒は毒として一つの個性として認めてあげることです。

そして、どうしようもないときは「毒をもって毒を制する」こと。時には毒を利用することも自分に許可してください。そうやって臨機応変に対処して、上手に使い回すことも時には必要だということです。

 

◇◇◇ 

普段は、闇や毒気や黒い部分は(必要なければ)表に出さずかくしておいて、いざというときに、それらをパッと出して自分を守る武器にすれば良いのです。必要に応じて使い分けてください。

ちなみに、こうした使い分けは、この清濁混ざった娑婆世界で生きていくには、とても大事なことです。なんでもかんでも純真で明るくて幼稚でいればいいってものでもありません。

要は、自分のなかにある闇や毒を嫌うな、憎むな、そんな自分も愛しなさい。自分の闇や毒を信頼しなさい・・・ということです。更には、それらを自分の武器にしなさい。自分の魅力にしなさい。愛着をもちなさい。…ってことです。

こういうことが、よくあるでしょう?

すごく穏和で優しくて愛に溢れた人が、堪忍袋の緒が切れてマジ切れして怒ったら、まるで鬼のようですごく恐ろしかった、怖かった…ってことが。

 

怒るべき場面では、本物の怒りを発揮する。

 付け入るすきもないくらい完璧な怒り。

それが大事なここぞという場面でバッチリできるのは、怒りの本質をよく理解できているからこそ。日頃から自分の感情を律して、出すべきときをよく知っているからなのです。

無理して押さえ込んでいるのではなく、怒る必要がないときは怒らない・・それだけの話です。これは常に自分と向き合い、自分のことをよく理解して、自分を心から大事にしているからこそ、できる技です。

そして、その人が常に穏和で優しくいられたのは、自分の闇や毒を受け入れて、上手に律して制していたからでもあります。

自分のなかにある「黒い部分」「毒」を嫌ったり恥じたりして蓋をするのではなく、「黒い部分」「毒」の存在もちゃんと認めて受容して、それも自分の一部分だと愛着を感じるからこそ、その「黒い部分」が上手に有効活用できるのだと思います。

そうやって、自分の黒い部分と共存共栄できているからこそ、その人は何があっても普通に穏やかに安心していられるし、また他人の黒い部分を見つけても嫌うことなく愛情をもって普通に接することができるのだと思います。

 

◇◇◇

 

黒くてもいいんだし、それでいいんだ…と、自分のことも人のことも心から許してあげることです。そのための日々精進・・・なんですよ。

ちなみに、自分の「闇」や「毒」の部分に蓋をしてそれらを否定して隠している人は、人としての器が小さく、どこか魅力に欠けるなぁと感じます。そういう人に限って、他人の黒い部分を見つけると、過剰反応して怒ったり、責めたり大騒ぎしたり・・・。大人気ない態度をする人が多いです。 

ですので、自分のなかにちょっとくらい黒いところがあっても、それを恥じたりしないでください。自分に対して潔癖症になる必要はありません。

 もっとおおらかになりましょう。

 自分のなかにある闇も毒も黒い部分も、平等に「これも私だ」と受け止めて、心から愛着を感じられるように、日々精進しましょうね。