森の中の大きな木~Let's go to the new stage!~ 

とりあえず今、目の前にあることについて語ろう

被害者意識にかられて人を責めたくなる時は…

ここ最近、いろんな人と会って話をする機会が増えたのですが、そんな中で「面白いなぁ」と感じることがありました。

それは、「人から酷い目に遭わされた」と言って被害者妄想に陥っている人ほど、案外、その人自身も他人に同じようなことをしている・・・ということ。

 

本人は全く気づいていないのですが、その人が「こんなことがあった」と話す内容が、以前、その人が他の人にしていたことと全く同じことだったので、「あれまぁ・・・」と内心びっくりしてしまいました。

 

つまり、その人が放ったことが、ブーメランになって自分の元に返ってきた・・・ってことです。

 

でも、その人自身は、過去に自分が他人に対して「やらかしたこと」については全く自覚が無く、また「こんな信じられないことをされた」という内容も、今、現にその人がしていること「そのまんま」だったので、私は思わず吹き出しそうになりました。

だけど、本当に「自分のこと」って自分にはサッパリ見えてこないものなんですね。

 

結局、その人は最初から最後まで「私は被害者」というスタンスで居続け、自分がどれほど大変だったかを私に一生懸命説明するのでした・・・。

 

◇◇

 

自分を俯瞰して見つめ、自分をありのまま客観的に知ろうとすることは、とても大事です。

でも、それができない人もいます。

特に、プライドの高い人。「自分はスゴいんだ!」と全能感に浸っている人。

そういう人たちは、何をしても、何が起きても、「私が正しい」「私はパーフェクト」という感覚(フィルター)を通して物事を受け止めるから、うまくいかないことや嫌なことが起きると、全て自分以外の他人のせいにしちゃうんですよね。(汗)

「私も悪かったかな?」と、多少なりとも自分にも落ち度があったかもしれない・・・という平等感覚がスッポリ抜け落ちているから、嫌なことがあると即「犯人捜し」が始まり、他人の様子をチェックして「あの人の態度が悪かった!」とか「この人の私に対する対応が最悪だった!」と他者の汚点を一生懸命に見つけ出します。そして最後は、「私が酷い目に遭ったのは、あの人のせい!」という話(自分が納得できるストーリー)でまとめようとします。

・・・で、このストーリーを人にベラベラ話して味方を増やすことも、被害者意識が強い人たちは熱心にやります(汗)。これって完全に「悪口」「陰口」の類いなんですが、被害者意識で悶々としている人たちは、それが「陰口」や「悪口」になっているという自覚がありません。むしろ、正義感に駆られて、一生懸命「自分は正しい」ということを伝えているだけの気持ちでいます。こんな感じで、起きた出来事について、自分は可哀想な被害者だという完璧なストーリーを作り上げて、それを人に懇々と話して説明し、自分に共感してくれる仲間を増やしていく所までが、被害者意識の仕事なんです。

 

嫌な出来事によって傷ついた自分のプライドを癒やすために、復讐することで憂さを晴らすような感覚で、こんなことを(無意識でも)やっちゃうのでしょう。

嫌な体験で深いな気持ちを味わったことを、誰か他人のせいにして、その人が悪いから私は酷い目に遭ったんだ・・・と思い込むことで、自分のプライドを守ろうとしているのかなぁ・・・と思います。

 ◇◇

でも、こんなことをしてても、根本的な解決には全然なりません。

そうじゃなくて、自分が何か嫌な目に遭った時は、すぐに犯人捜しをするのではなく、自分の今の状況を俯瞰して観察してみてくださいね

これすごく大事です。

起きた出来事に感情移入しないよう、数歩離れた地点から自分を俯瞰して見つめてみてください

自分を遠くから見つめるような感覚で、

・自分はどう感じて居るのか?

・自分は今何をしたいのか?

・この状態をどう受け止めるといいのか?

・自分はここでどう振る舞い、どう対処していきたいのか?

 

・・・を、冷静に落ち着いて感じとってみてください。

そして、感じたことを、感じたままにそのまま実行する。それでいいのです。

 具体的に行動に移していくことで、現状が少しずつでも動き出し、何らかの形で前進&改善できたのなら、それでOKです。

それでこの話は終わりです。完結させましょう。

あとは尾を引かない、引きずらない。潔く切り離す。起きたことに対してすぐに対処したのなら、もう深追いしない。一回ごとに完結させる。自分の意識を常に更新していく・・・等々。そうしてくださいね。

いつまでも粘着したり、執着しないで下さい。

自分に合わないと感じたのなら、バッサリ切り離して、そのまま立ち去って下さい。

 

◇◇

 

問題やトラブルの解決に向けて、具体的に行動に移し、少しずつでも前進しようと頑張っていると、その過程で様々な「気づき」を得ます。その「気づき」の中には、「自分の短所や問題点」というものもあります。また、「自分が目指すべき目標」や「改善するためのヒント」もポンと出てきます。

気づいたら、気づいたことをちゃんと受け止めて、実行しなきゃいけないことは、すぐに実行に移すことです。

自分の課題や問題点についても、それを受け入れることは心が苦しく大変でも、自分のことなんだから素直に受け入れてください。私たちは人間なんだから、良いことばかりじゃ無く、嫌な部分や臭い部分もあります。それらもちゃんと「私のこと」として受け入れて愛を向けていくことが大事です。

自分の問題点や欠点から目を背けないで下さい。ちゃんと隅々までしっかり見つめて、自分と向き合い、日々の暮らしの中で根気に取り組み、少しずつ改善させていくことです。

 

しかし、プライドの高い人は、自分と真摯に向き合うことがなかなかできません。自分の問題点を認めること自体が嫌で許せないのです。すごい拒絶反応を起こす人も居ます。自分と向き合うことができない分、人を責めることは得意で、いつも人のせいにして、その人を責めることで自分のアイデンティティーを守ろうとしているのです。

ある意味、自分に対して詰めが甘く、心が弱い人なのだと思います。

 

◇◇

 

こんな感じで、前述した「その人」のように、自分が人にしたことが、そのまま自分に返って来ているという様子を最近あちこちで見かけるようになり、「宇宙の采配ってスゴいなぁ~」と一人で感心しています。

 

その人は、自分の中にある問題点について気づき自覚するまで、延々と同じような問題やトラブルに遭遇するのでしょうね。

 そして、そのたびに「自分は被害者」だということを人に喋り続け、他人のダメな部分を関係ない人達にも語って説明し、自分のネガティブなエネルギーを周囲に拡散して、ずっと「私は悪くない」「悪いのはあの人」と考え続ける人生を送るのかも・・・です。何だかこわいなぁ(汗)。

 

 

私もこれからは、つい被害者妄想にかられて他人をジャッジしちゃうような時は、「これって私へのブーメラン?」と受け止め、自分の身内や親しい人たちをジャッジしたり責めたりしていないか・・・。自分を戒め、気をつけようと思いました。

よくよく自分を見つめ直し、客観的に自分を観察していきたいです。

 

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木々の隙間から見えた空。秋ですね~。