森の中の大きな木~Let's go to the new stage!~ 

とりあえず今、目の前にあることについて語ろう

古い自分を切り離していく

先日、東日本大震災が起きた日で、今年は12年目の節目でしたね。

そのためニュースや新聞では大きく報道されて、SNSでも当時の映像や震災関連のニュースが沢山流れてきました。

 

それらを見ていて、私も当時のことを生々しく思い出しました。

 

確かあの頃、震災前から日本各地で群発地震が起きていて、この辺りでも地震があったんですよね。

 

でも、これが後々、あの大きな震災につながるとは、誰も思いもしませんでした。

 

そのため、あの日あの時間、「東北で大きな地震が起きた」という速報ニュースをテレビで見ても、「あぁ、また地震か…」と、いつもの地震と同じような感覚で聞き流していたんですよね。慣れとは恐ろしいものです。

 

ところが、その後、地震で倒壊した所に海水が押し寄せて、家や車を飲み込み、街を押し流していく様子が放送されて、私は生まれて初めて「津波」というものを生で知りました。

 

海なし県に住んでいる私には、「海」は憧れの対象で、厳しい自然ではあるものの「母なる海」という言葉の如く『恵みをもたらすもの』というイメージをぼんやりと持っていました。

 

ところが、あの日の海は、今までの日常を瞬時に破壊していったのです。自然への畏怖を改めて感じた瞬間でした。

 

圧倒的な自然の力にひれ伏す形で、あの日を境に、私たちの意識、価値観、人生観が大きく一変したように思います。

 

もう一度、あの町の輝きを取り戻そうと、この12年間、日本は復興に力を入れてひたすら頑張ってきた…と思います。

 

でも、復興を果たしても、人々の暮らしが前と全く同じものに戻せることは不可能で、前とは違う新しい形を生み出すことが必要でした。

 

この間、世界も大きく変わりました。

 

自然災害、コロナ禍、そして戦争。

 

これらを体験するたびに、私はまた改めて「もう過去には戻れない」ということを実感します。もとの世界と全く同じ状態に全てを戻すことは不可能です。

 

「もう元には戻れない」ということを自覚し、過去を手放す覚悟を持たなくてはいけないと思うのです。

 

生きている私たちは、後ろを振り返らず、ただひたすら前を向いて、前進していくしかありません。

 

立ち止まることも許されず、その場の余韻にひたる暇もなく、ただ走り抜けるしかないのです。

 

大きな出来事が起きるたびに、私は「また私たちは新しいフェーズに入ってしまったんだな」と感じます。

 

そして、少し落ち着いたところで、また何か大きな出来事が起きて、「また新しいフェーズに入った」と思う。思えばその繰り返しでした。

 

振り返ることなく、時間を止めることなく、ただただ自分を前へ前へと未来に向かって走らせるしかない。

 

私達はそんな世界を今生きています。

 

新しいフェーズに入るたびに、それまで慣れ親しんだ価値観や感性が、今の自分にフィットしないのを感じて、それらをジブンから切り離してきました。

 

こうして過去の自分と決別し、新しい自分を構築していくのですが、今までどれほど「古い自分」を捨ててきたことか…。

捨てても捨てても、また新しく「もう機能しない古い自分」が見つかるので、それも捨てる。捨てるかわりに、新しい自分を掴み取っていくのです。

 

こうして、「古い自分」「昔の自分」を捨て続けながら、私たちは日々、自分を更新しています。

 

そんな感じで、慌ただしく日々を過ごし、落ち着く間もなく次の出来事に立ち向かっていくという、なんとも気ぜわしい12年間でした。

 

でも、どんな状況下でも「自分を信じて突き進んでいく」ことを、ガッツリ実践してきた12年間だったと思います。

 

 

これからも、自分の中に刷り込まれている「古い自分(価値観)」を切り捨てていくことになるでしょう。

なかには馴染や愛着を感じるものもあるけど、それらにも見切りをつけて切り離すことが今後も必要だろうと感じます。

 

激動の時代、ますます大変な状況になっていくでしょうが、この12年間に培ってきた力を生かして、このサバイバルの世界にダイブして逞しく生き抜きたいものです。

 


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旅先での椿の花を見つけました。